片隅で逢いましょう

読書、絵画、夢想などのあれこれを嗜み、気ままに書き綴る方舟を漕ぐ旅人の手慰み日記。広大無辺の虚数の海の片隅へようこそ。

2019-06-07から1日間の記事一覧

『女神』三島由紀夫 (新潮文庫) 〜その美は誰がために〜

「私は完全な女を作ったのだから、あの子が不幸になることは、女全体が不幸になることなんだ」 1. 周伍のピュグマリオニズム 「男は目で恋をする」とは良く言ったもので、男の方が一目惚れが圧倒的に多く、しかも一目惚れしてからの恋愛や結婚は満足の度合い…